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この場所の物語
牧場の柵が、道路と並走しながらずっと続いている、そういう景色がここにはあるんですよね。競走馬の産地として知られる新ひだか町では、静内川の河口に市街地が広がり、北東には日高山脈が重なっていて、海と山と牧草地が一枚の絵のなかに収まっている。
ヒダカコンブや三石羊羹を買いに立ち寄った店で、ふだんの会話が始まる、そういうぐあいが、この町の暮らしの速さだと思うんです。静内温泉や三石温泉があって、自炊と湯と散歩でひと月を過ごすことも、ちゃんとできる土台が整っている。
日高山脈襟裳の山域には、カムイエクウチカウシ山やイドンナップ岳といった稜線が続いていて、新ひだか町博物館やアイヌ民俗資料館では、この土地のずっと深いところにある記憶に触れることができる。太平洋に向かって開けた春立や静内の漁港の空気と、山の重さが同時にある、そのふしぎなバランスが、ここをほかの場所とすこし違うものにしているんだなあ、と感じます。
北海道新ひだか町に泊まる
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