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この場所の物語
木の匂いがする町というのは、それだけでちょっとちがう空気を持っているんですよね。置戸町の森林工芸館に足を踏み入れると、オケクラフトの針葉樹の木目が、棚の上でひとつひとつ静かに主張していて、手で触れると、ああ、これは生活の道具なんだなあ、と思う。
鹿ノ子ダムのほとりのおけと湖は、冬になるとワカサギ釣りで人が集まる場所で、夏とはまったく別の顔を見せる。東三国山を西に仰ぎながら、常呂川沿いに暮らしを組み立てていくと、農業と林業と木工が、ふだんの暮らしのすぐ隣にある感じがするんです。テンサイやヤーコンを育てる畑と、木を削る工房が、同じ道の先にある町というのは、なかなかないんじゃないかと思う。
おけと夏祭りや人間ばん馬大会は、外から見ると珍しいけれど、町の人にとってはごくふつうの季節の区切りなんでしょう。2006年に鉄道が廃止されて以来、車で訪ねる土地になったぶん、来た人だけが知ることのできる静けさが、そのまま残っているんですよね。
北海道置戸町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 大雪山
- 東三国山
自然公園
山