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この場所の物語
イカを干す風景から、この町のことが少しわかる気がするんです。福島漁港に水揚げされたイカが、海風のなかで何十枚も並んでいて、それがそのままスルメになっていく。津軽海峡に面した渡島半島の南の端っこで、そういうふだんの仕事が、ずっと積み重なってきたんですよね。
岩部岳のほうへ目を向けると、山と海がすぐそこで隣り合っていて、青の洞窟のクルーズで海から岩壁を眺めると、陸から見ていた景色とはまるでちがう顔を見せてくれます。松前矢越道立自然公園に指定されたこの海岸線は、ちょっとおおげさな言い方をすると、まだ手が入りきっていない地形の迫力が、そのままそこにある感じがするんです。
横綱千代の山・千代の富士記念館には稽古土俵まで残っていて、相撲という身体の文化が、展示物じゃなくて生きた場所として置かれているのがいいなあと思います。そして青函トンネル記念館には潜水艇くろしおII号まであって、海の底を掘り抜いた仕事の重さが、実物の大きさで伝わってくる。やるべ福島イカまつりの賑わいも、そういう働く町の延長線上にあって、お祭りと漁港と記念館が、ばらばらじゃなくひとつの町の気骨としてつながっているんですよね。
北海道福島町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 岩部岳
- 福島
山
漁港・港