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この場所の物語
五条川の桜並木を歩いていると、川沿いにそっと続く道が、ふだんの散歩と花見の境目をなくしてくれるんですよね。
曼陀羅寺の藤が棚いっぱいに垂れる季節、音楽寺のあじさいが石畳を青く縁取る季節、江南には花を軸にした時間の刻み方があって、それが暮らしのリズムにしっくり馴染んでいる。名古屋鉄道の犬山線で名古屋まで出られる距離でありながら、布袋駅に新しく開いたトコトコラボの図書館で本を広げると、急ぐ必要がどこにもない、という気持ちになってくる。
養蚕や繊維産業の記憶が地名や寺の造りにひっそり残っていて、円空仏を十六体も所蔵する音楽寺に手を合わせていると、この平らな土地がずいぶん長いものを抱えてきたのだとわかる。木曽川沿いのすいとぴあ江南の展望タワーから川の向こうを眺めると、岐阜との境がただの水の線でしかないことに、すこし、ふしぎでいいなあと思う。フラワーパーク江南の入場が無料であることも含めて、この町は「来た人をもてなす」より「いつもそこにある」という顔をしている。
愛知県江南市に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 木曽川堤(サクラ)
- 曼陀羅寺正堂
- 曼陀羅寺書院
- 江南
- 布袋
文化財
駅