肉料理
群馬県 下仁田町
下仁田ねぎのすき焼き
さちとあじ · FOOD & DRINK
太く短い葱を割り下で煮る。熱を通すと繊維がほどけ、甘みと香りが強く出る。
この場所の物語
冬に食べる1本の裏に、掘り返しては埋め直した夏があります。これは、太くて短い葱なんですよ。白いところが親指より太くて、そのわりに背が低い。畑から出てきたばかりのものをかじると辛くて、2切れめに手が伸びません。江戸のころから作られていて、大名へ献上されていました。
ところが火を通すと、繊維がほどけて甘くなるんですよ。すき焼きの割下で煮ると、輪郭がすっかり崩れてきます。汁をたっぷり吸って、肉より先に葱を取る人が出てくるんですよ。1805年、下仁田の家に残る古い文書があります。葱を200本と絹を3疋半すぐ送れ、運賃はいくらかかってもよい、と書かれていました。
それで、殿様葱と呼ばれてきたそうです。葱のなかの殿様という意味だ、という言い方もあります。作るのには、ずいぶん手間がかかります。夏に眠る性質があるので、春に植えたものを一度引き抜くんですよ。そこで選び直して、また植え直します。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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