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この場所の物語
銅山川に沿って国道を上っていくと、木造の旅館が軒を連ねる肘折温泉の温泉街に、ふいに出くわすんですよね。肘折カルデラの東端に湧く湯は、17軒の旅館と6つの足湯に引かれていて、湯治という言葉のぐあいがよく似合う、そういう場所なんです。
1937年に建てられた旧肘折郵便局舎が温泉街の角に立っていて、その木の色と佇まいが、ここに来た人を少しだけ別の時間に連れ込んでくれます。1896年創業の横山仁右衛門商店を覗けば、肘折カルデラサイダーやほていまんじゅうが棚に並んでいて、買い物ひとつが、土地の来し方を手で触れるみたいな感覚になります。
月山の麓、磐梯朝日国立公園の懐に抱かれた村は、雪の深さが暮らしの尺度になっている特別豪雪地帯で、その分だけ、湯の有り難さが骨身に届くんだなあ、と思います。長く滞在するほど、源泉公園の湧き出す湯を眺める朝の時間が、ふだんの暮らしの一部みたいになってくる、そういうところです。
山形県大蔵村に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 磐梯朝日
- 肘折温泉
自然公園
温泉