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この場所の物語
田畑と住宅地が、どこか遠慮しあうように並んでいるんですよね。元荒川のそばを歩いていると、東京から電車でひと息の場所に、こんなにひらけた空があるんだなあ、とすこし驚く。
白岡八幡宮は平安の創建で、市の名前の由来にも関わっているというから、ふだんの暮らしの中に、ずいぶん古い時間がそっと混じっていることになる。正福院貝塚まで含めると、この平らな関東平野の土の下には、何層もの暮らしが積み重なっているわけで、白岡市立歴史資料館に立ち寄ると、その厚みをすこし手でさわれる気がするんです。
宇都宮線の白岡駅と新白岡駅、ふたつの駅を持つ町は、どちらかというと「通過する場所」ではなく、「ここで一日を始める場所」として設計されているような感じがある。圏央道の白岡菖蒲ICも近いから、車でどこかへ出かけるのも、駅から都心へ向かうのも、どちらも選べる。果樹園や農地が残る緑の多さは、都市と田園のあいだを自分で決めながら暮らせる、そういうぐあいの土地なんですよね。
埼玉県白岡市に泊まる