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この場所の物語
九州山地の奥、標高が高くなるにつれて、夏でも空気がひんやりと変わっていくのを体で感じるんですよね。町のどこかでヤマメを扱う場所があったり、五ヶ瀬ワイナリーで土地のぶどうがワインになっていたり、山里の産物がひっそりと、でもちゃんと形になっているのがいいんです。
大阿蘇展望の里や枡形山に立つと、祖母傾の山なみと雲海がいっぺんに目に入って、「ああ、こんなに遠くまで来たんだな」という実感がじわっとやってくる。白滝やうのこ滝へ続く遊歩道を歩いていると、整備されているのに人が少なくて、自分のペースで山の奥へ入っていける、そういうぐあいが心地よいんです。
熊本市から車で一時間半ほどという距離感も、ふだんの暮らしの基点として考えると、なかなかおもしろい。ごかせ温泉森の宿 木地屋で湯につかって、荒踊の記憶が残る三ヶ所神社のそばをゆっくり歩く、そういうひと続きの時間が、この町では自然に組み立てられる気がするんです。世界農業遺産に認定された土地で、山と水と信仰がまだ一緒にある、すこし、ふしぎな場所なんですよ。
宮崎県五ヶ瀬町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 九州中央山地
- 祖母傾
自然公園