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この場所の物語
新白河駅のホームに降り立つと、新幹線の風がすっと消えて、那須連峰の方角からの空気がやってくるんですよね。村に新幹線が止まる、というのはふだんの暮らしの中ではなかなか実感しにくいことだけれど、ここではそれが当たり前の朝の景色になっているんです。東京まで約90分という距離が、山の中の暮らしをずいぶんと身近にしてくれている。
甲子高原の方へ少し入ると、日光国立公園の北東端に連なる緩やかな高原地帯があって、そこに新甲子温泉の湯がある。標高800mの高地に湯が湧いていて、国民保養温泉地にも指定されているんですよ。さらに奥には甲子温泉の一軒宿・大黒屋があって、1384年から続く古い湯に、ひっそりとたどり着く道がある。スパリゾートあぶくまのように大きな施設もあれば、山の奥の静かな湯もある、という懐の深さがここにはあるんです。
855年に官社に列格したという永倉神社が、いまも村の中にあって、江戸時代には奥州街道の脇道・原方街道が通っていた。そういう古い時間の層が、新幹線の駅と同じ村の中に重なっているのが、西郷村のちょっとおもしろいところで、ふしぎでいいなあと思う。PCを開いて仕事をする人にも、湯に浸かりにくる人にも、地形や歴史をたどりたい人にも、それぞれの入り口がある場所なんです。
福島県西郷村に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 日光
- 新白河
- 新白河
自然公園
駅