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この場所の物語
ヒロロ編みのカゴを手に取ると、山の暮らしがそのまま指先に伝わってくる感じがするんですよね。只見川沿いの河岸段丘に張りついた集落で、農家の冬の手仕事が「生活工芸」という言葉をもらって、ちゃんと尊重されてきた。三島町生活工芸館には、その積み重ねがしずかに置かれていて、ふだんの道具が、ふだんの道具のまま、きちんと輝いているんです。
只見線の会津宮下駅で降りると、川と山と空だけが出迎えてくれる。宮下温泉の湯に浸かりながら、PCを閉じて、ただ水音を聞いているだけの午後というのが、ここではごく自然に手に入るんですよ。「ふるさと運動」と呼ばれた都市との交流の試みが1974年から続いているということは、この町は外からやってくる人をずっと受け入れてきた、ということでもあって、それがいいなあと思うんです。
山ブドウ編み細工や会津桐工芸品を生んだ手の文化は、観光の飾りではなく、暮らしの中からにじみ出てきたもの。「ふるさと会津工人まつり」の日には、作り手と使い手がひとつの場所に集まって、工芸がちゃんと生きている場面を見ることができる。そういう土地なんですよね、ここは。
福島県三島町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 会津宮下
- 会津桧原
- 会津西方
- 早戸
駅