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この場所の物語
遠州のからっ風が、海側から一気に吹き抜けてくる。その風が長い年月をかけて削り出した石が、白羽の風蝕礫産地に今もごろりと転がっていて、自然のはたらきって、こんなにもあからさまなんだなあ、と思うんですよね。
御前埼灯台は1874年に完成した国重要文化財で、遠州灘の海難の難所に立ち続けてきた建物なんですが、その石造りの白さと、周囲に吹きつける風の音が、ふだんとはちょっとちがう感覚を呼び起こしてくれます。海鮮なぶら市場でシラスアイスをひとつ手に取って、風に向かって立ってみると、この土地がなにを背負ってきたか、すこしだけわかるような気がします。
切り干し芋の発祥がここだというのも、なんだかこの風と海の土地らしくて、おもしろいんですよ。強い風と太陽で芋を干す、という暮らしのしごとが、200年前からこの場所で続いていた。御前崎茶やメロン、イチゴと並んで、そういう手のかかるものが今も根づいているのは、漁業と農業と重工業がごちゃまぜに交差しながら、それでも海に向かって開いてきた土地の底力みたいなものだと思います。
静岡県御前崎市に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 白羽の風蝕礫産地
- 御前埼灯台
- 御前埼灯台
文化財