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この場所の物語
春のはじめ、佐々川の岸辺でシロウオが網にかかる。その小さな透けた魚を目当てに人が集まるしろうお祭のころ、川沿いの桜づつみには河津桜がやわらかく咲いていて、ふだんの田園の景色がすこし、ちがう顔をするんです。
北松炭田の時代をくぐりぬけ、いまは佐世保まで松浦鉄道で二十分ほど、という場所に落ち着いたこの町は、盆地の地形のせいか、どこか「内側に向いている」感じがあって、それがいいんですよね。東に韮岳、西に鷲尾岳の山脈、その間を佐々川が流れる縦谷の暮らしは、日々のリズムがつかみやすそうで、自炊しながら仕事して、週末は佐世保へ、というような日々が、ごく自然に想像できます。
皿山公園には菖蒲園があり、その足元には県指定史跡の皿山窯跡が眠っている。三柱神社の創建は九百年以上前にさかのぼり、秋にはおくんちが境内に戻ってくる。民吉もなかやふみきり饅頭という名前のお菓子が今も売られていることも、この町がふつうに続いてきた証拠のようで、ちょっとうれしくなります。古川岳の遊歩道から佐々川衝上断層の露頭を見下ろすと、地面そのものが長い時間をかけてここへたどりついたんだなあ、と思う。
長崎県佐々町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 清峰高校前
- 佐々
- 小浦
- 神田
駅