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この場所の物語
焼酎の蔵と、都城大弓の工房と、畜産の匂いが、同じ盆地の空気の中にある、というのがおもしろいんですよね。宮崎と鹿児島のちょうど中間に位置する都城盆地は、どちらの文化にも少しずつ染まりながら、でも自分の産業の厚みで立っている、そんな土地なんです。
関之尾滝のそばには母智丘・関之尾県立自然公園があって、キャンプ場もカフェもあるので、ノートPCを持ち込んで半日過ごす、というふだんの使い方ができるんです。都城島津邸や都城歴史資料館をぶらぶら歩くと、島津氏発祥の地としての歴史の層が、観光案内ではなく、町の地続きとして出てくる感じがして、いいなあと思います。
青井岳温泉で湯に入って、都城牛や黒豚を買って帰る、という一日が、特別なことでなくふつうに組める、というのがこの土地の底力なんだと思うんです。六月灯のころには神柱宮のあたりがにぎやかになるし、都城大島紬や薩摩絣の織物が今も産業として動いている、という事実が、この盆地の暮らしの密度をそっと教えてくれます。
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