1件の予定
都城・師走まつり
12月、霧島の神が山を降りてくる。 宮崎・都城。焼酎と牛肉の産地として知られる、南九州の農業都市。観光地としては、知られていない。でも、年の瀬になると、この街は変わる。 霧島神…
12月、霧島の神が山を降りてくる。
宮崎・都城。焼酎と牛肉の産地として知られる、南九州の農業都市。観光地としては、知られていない。でも、年の瀬になると、この街は変わる。
霧島神宮の師走祭りに合わせて、神輿が街を練り歩く。奉納芸能が続く。篝火が、夜を染める。
旅行者は少ない。それがいい。
地元の人たちの祭りの、芯にいられる。
南九州の12月は、東京より温かい。でも夜になれば、やはり火が恋しくなる。農業の街が、年の終わりに神を迎える。その静かな熱気の中に、立っていたい。
都城を知っている外国人は、ほとんどいない。
だからこそ、行く意味がある。
焼酎を飲んで、年を越す場所。
焼酎の蔵と、都城大弓の工房と、畜産の匂いが、同じ盆地の空気の中にある、というのがおもしろいんですよね。宮崎と鹿児島のちょうど中間に位置する都城盆地は、どちらの文化にも少しずつ染まりながら、でも自分の産業の厚みで立っている、そんな土地なんです。
関之尾滝のそばには母智丘・関之尾県立自然公園があって、キャンプ場もカフェもあるので、ノートPCを持ち込んで半日過ごす、というふだんの使い方ができるんです。都城島津邸や都城歴史資料館をぶらぶら歩くと、島津氏発祥の地としての歴史の層が、観光案内ではなく、町の地続きとして出てくる感じがして、いいなあと思います。
青井岳温泉で湯に入って、都城牛や黒豚を買って帰る、という一日が、特別なことでなくふつうに組める、というのがこの土地の底力なんだと思うんです。六月灯のころには神柱宮のあたりがにぎやかになるし、都城大島紬や薩摩絣の織物が今も産業として動いている、という事実が、この盆地の暮らしの密度をそっと教えてくれます。
宮崎県都城市に泊まる