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この場所の物語
白河の関という言葉は、ずっと昔から歌に詠まれてきたんですよね。奈良のころから旅人が越えた関所の跡が、いまも白河関跡として丘の上に残っていて、松尾芭蕉もここを通ったと記録に残っている。そういう場所に立つと、ふだんの散歩が、すこしだけ違う厚みを持つんです。
白河小峰城の石垣は、丘陵の地形にそって積み上げられていて、遠くからでも目に入るんですよ。城下町の骨格がそのままに残る通りを歩きながら、白河だるまを売る店の前を過ぎると、手工芸がふつうの商いとして続いていることがわかる。白河ラーメンの店が白河駅のまわりにいくつも集まっているのも、特別なことではなく、ここではそれが昼どきの当たり前なんです。
南湖公園の翠楽苑には茶室があって、池のまわりをゆっくり一周できる。きつねうち温泉は文化センターと同じ建物に入っていて、そういうつくりがなんとも白河らしいというか、暮らしと文化がすぐ隣にある感じがいいんです。JR東北本線の白河駅から新幹線の止まる新白河駅まで近く、東京へ出るのにも無理のない距離感で、長く滞在するほど、この町の奥行きがじわじわと見えてくるんだなあ。
福島県白河市に泊まる
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