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この場所の物語
西の空に福岡市の明かりをうっすら感じながら、須恵川沿いをすこし歩くと、ボタ山の輪郭が丘の向こうに見えてくるんですよね。炭鉱村だった記憶と、ベッドタウンとしての新しい住宅が、ごく自然に隣り合っている。そのぐあいが、この町のふだんの顔だと思う。
新原公園には、海軍炭鉱の坑口石組や創業記念碑が、公園の芝のなかにそのまま残っている。須恵町立歴史民俗資料館では、蒸気機関車の動輪や古代の須恵器が同じ屋根の下に並んでいて、時代をまたいで手を伸ばせる感じがいいんですよ。香椎線の須恵駅や須恵中央駅から福岡空港まで8キロ余りという近さも、「ここを拠点にする」という選択をすんなり後押ししてくれる。
皿山公園の高台に上がると、カンラン岩のロックガーデンがちょっとふしぎな景色を作っていて、地層の深いところから顔を出した石が、そのまま公園になっているんだなあと思う。須恵焼という焼き物の名前が町の名前そのものに由来しているという事実も、土地の来し方をそっと教えてくれる。深く掘られた歴史と、毎朝の通勤電車が、同じ地面の上でふつうに共存している、そういう町なんです。
福岡県須恵町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 須恵中央
- 須恵
- 新原
駅