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この場所の物語
丘と谷がゆるやかに重なる地形の中に、阿久比川がすっと南北に流れていて、その沿道を歩くと、なんとなく文章の一節みたいな景色が続くんですよね。童話作家・新美南吉が植大の地を舞台にした、というのも、なるほどと思える静けさがあって、土地そのものがすこし物語っぽい。
洞雲院や興昌寺、平泉寺といった寺々が丘のあちこちに点在していて、ふだんの散歩道にそういう場所がある、というのがいいんです。興昌寺では秋分の日に「虫供養」が行われていて、それが愛知県の無形民俗文化財になっているというのも、大げさじゃなく、ひっそりと続いてきたものの重さを感じます。
名鉄河和線の阿久比駅から歩ける範囲に、日本図書館協会の建築賞を受けた阿久比町立図書館があって、本を持ち込んで半日過ごすのにちょうどいい。アピタ阿久比店で買い物を済ませて、寺の前を通って帰る、というふだんの動線が、この町ではわりと自然に成り立つんです。海に面さない分、観光地的な騒がしさがなくて、暮らしの速度で動いている感じが、ずっとそこにあります。
愛知県阿久比町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 阿久比
- 巽ヶ丘
- 植大
- 坂部
- 白沢
駅