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この場所の物語
草加煎餅を焼く音というのは、どこか日常の奥に静かに溶けているんですよね。綾瀬川のそばを歩いていると、草加松原の松並木が、江戸時代の日光街道をそのまま残しているような顔をしていて、ちょっとびっくりするんです。
東武伊勢崎線で都心まで出られる距離感は、ふだんの暮らしをずいぶんとらくにしてくれます。松原団地の開発から積み重なってきた住宅地の層と、宿場町の記憶が、同じ低地にそっと重なっているのが草加というまちで、それが独特のぐあいをつくっているんですよ。
かつて晒業や浴衣染めで知られた産業の痕跡が、まちのどこかにひっそり残っていて、くわい畑のことを知ると、この土地が関東平野の水のめぐりとともにあったんだなあと、すこし遠い目になります。おくのほそ道の風景地として名を残す松原の松の下に立つと、旅と暮らしの境目が、やわらかくなる気がするんです。
埼玉県草加市に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- おくのほそ道の風景地 草加松原 ガンマンガ淵(慈雲寺境内) 八幡宮(那須神社境内) 殺生石 遊行柳(清水流るゝの柳) 黒塚の岩屋 武隈の松 つゝじが岡及び天神の御社 木の下及び薬師堂 壺碑(つぼの石ぶみ) 興井 末の松山 籬が島 金鶏山 高館 さくら山 本合海 三崎(大師崎) 象潟及び汐越 親しらず 有磯海 那谷寺境内(奇石) 道明が淵(山中の温泉) 湯尾峠 けいの明神(氣比神宮境内) 大垣船町川湊
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