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この場所の物語
弥一芋という里芋の名前が、なんだかこの町の気質を言い当てている気がするんです。派手ではないけれど、ちゃんと根を張って、土の中でじっくり育っている、そういう感じ。
開成駅のホームに降り立つと、富士フイルムやクレシアといった工場の気配と、酒匂川の水音が、ふしぎにうまく同居しているんですよね。農村と工業が、どちらかに飲み込まれることなく、ふだんの暮らしの中で静かに折り合っている。ここに拠点を置いて毎日を送っていると、そのバランスがだんだん心地よくなってくるんだと思います。
6月になると、あじさいの里にあじさいが咲いて、町じゅうの空気がすこし変わります。9月には開成阿波おどりがあって、神奈川の西の端のこの小さな町が、急ににぎやかな顔になる。あしがり郷瀬戸屋敷のそばを歩くと、祭りの前後でも、ふだんの静けさがきちんと戻ってきていて、それがいいんですよね。小田急の開成駅から電車に乗れば、都市へのアクセスもある。でも、帰ってくるとここはやっぱり、ちょっとだけ別の時間が流れている場所なんです。
神奈川県開成町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 開成
駅