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この場所の物語
叡福寺の石畳を踏むと、その下にどれだけの時間が積み重なっているか、すこし考えてしまうんですよね。聖徳太子の墓所とされる磯長墓が、境内の奥にひっそりとあって、それが「信仰の場所」であると同時に、今もふつうに人が手を合わせにくる場所であることが、いいなあと思うんです。
竹内街道という、古代の官道が今も道として残っていて、その沿道に竹内街道歴史資料館や道の駅近つ飛鳥の里太子がならんでいる、というぐあいがおもしろくて、歩くこと自体が、時代をまたぐような感触になるんです。一須賀古墳群では、金製耳環やガラス玉が出土していて、渡来系の人びととのつながりが想像できる、というのも、この土地の重なりのひとつなんですよね。
大阪府立近つ飛鳥博物館は、安藤忠雄が設計した「黄泉の塔」があって、古代国際交流と国家形成をテーマにした展示がそろっていて、半日かけてゆっくり見ていられる場所です。二上山の双耳峰を背景に、こういう博物館や古墳が散らばっている町を、自分の足で一日かけてめぐる、というのが、ここでのいちばんふつうの過ごし方で、それがとても豊かなんです。
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