魚介の料理
島根県 松江市
スズキの奉書焼き
さちとあじ · FOOD & DRINK
鱸を和紙で包んで焼く。紙を開くと、湯気と一緒に匂いが立つ。
この場所の物語
取り繕うために巻いた紙が、味を作る道具になりました。鱸を、和紙で包んで焼いていきます。使うのは奉書紙という、楮で漉いた上等な紙になります。それを水に濡らして、二重か三重に巻いていくんですよ。そのまま、天火に入れて焼き上げます。
この料理の始まりのほうは、焚き火の灰でした。漁師が焚き火の灰に埋めて蒸し焼きにしていた鱸を、松江藩の7代の殿様が食べたいと言ったそうです。ただ、灰のついたままでは殿様の膳に出せません。それで紙に包んだのだ、と伝わっています。奉書紙は、もともと大事な書きつけや公の書簡を運ぶためのものでした。
その紙が、焼いているあいだに脂を吸っていきます。身のくどさが抜けて、あっさりした味に仕上がるんですよ。開けると、湯気と一緒に、焼けた紙の匂いが立ってきます。宍道湖の鱸は、秋から初冬が旬になります。湖と海のつながった水にいる魚なので、季節によって身が変わるそうです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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