ONSEN
福島県
中の湯
Nakanovu
温泉
足元の土が、すこし温かい気がする。そんな感覚から、この場所への興味がはじまるんです。磐梯山の北斜面を30分ほど歩いてたどり着く中の湯は、かつて湯治場として人々が浸かりに来た場所でした。1888年の噴火で上の湯も下の湯も埋まってしまったのに、中の湯だけは残って、今もひっそりと湯が湧いている。
火山というものの、気まぐれで、でも確かな力を感じるんだなあ。1990年代に最後の1軒宿が廃業して、いまは野湯として存在しています。長く滞在する人には、この場所が「管理されていない時間」を体に教えてくれると思うんです。生活の拠点にするには不便だけど、ときどき歩いてきて浸かる、という習慣は、ふだんとはちがうリズムをくれる。
訪日客にとっては、噴火の記憶と湯の再生がそのまま地面に残っている、ふしぎな場所として映るんじゃないかな。
ONSEN
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