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この場所の物語
かえる橋のカエルたちが、黒潮に向かって口を開けているんですよね。1990年に建てられたその橋を渡ると、印南という町が少しずつ見えてくる気がして、いいなあと思うんです。
海側では切目や津井の漁港からイサキやクエが水揚げされ、段丘の畑ではスイカやうすいえんどうが育ち、山の奥では真妻ワサビが湧き水の中に根を張っている。同じ町の中に、海と畑と山林がぜんぶ揃っているんです。切目川や印南川が、その三つをひとつにつないでいる。
かえるの港に立ち寄ると、産業祭りや印南八幡宮の秋祭のポスターが貼ってあって、ふだんの暮らしの輪郭がそこから見えてくるんですよ。切目王子神社は熊野参詣道の九十九王子のひとつで、長い時間をかけて人が通ってきた道筋が、今もちゃんとここに残っている。紀勢本線の駅を降りてから、歩いて、見て、食べて、また歩く、そういうすこし手間のかかる時間が、この町には向いているんだと思います。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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まわりを読む
この場所の中身
この地に重なるもの
- 印南
- 稲原
- 切目
- 切目
- 島田
- 津井
駅
漁港・港