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この場所の物語
備中素麺の白い束が、ふだんの台所にそのまま並んでいるような町なんですよね。産業として素麺をつくり、食品工業として発展してきた里庄町には、暮らしと仕事が同じ場所にある感じがあって、そこがなんだかいいなあと思うんです。
JR山陽本線の里庄駅は無人駅で、国道2号が町を横切っていて、倉敷や笠岡へのアクセスも悪くない。拠点を持ちながら動き回りたい人には、この「小さいけれど線がある」という地形が、ちょうどいい塩梅に映るかもしれません。
不動院の五重塔は、大原焼の職人が陶でつくったものだそうで、これは訪ねてみるとちょっとおどろく。焼き物で塔をつくるという発想が、この土地の人の手先のきめ細かさを、静かに教えてくれるんです。
仁科芳雄の生家が今も残っていて、郵便の風景印にもなっている。農村と工業と物理学が、ため池の多い平らな土地にひっそりと重なっている、そういう奥行きのある場所です。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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この場所の中身
この地に重なるもの
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