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この場所の物語
鬼面を模した駅舎から降り立つと、町域のほとんどが山林だということが、空気の手触りでわかるんですよね。大千瀬川の流れに沿って歩けば、煮え渕ポットホールの花崗岩の岩盤が、一億年分の時間をふつうに足もとに置いているし、蔦の渕の水音は、誰に頼まれたわけでもなく、ずっとそこにある。
のき山学校の図書室でPCを開いたり、塩津温泉でひとりぶらぶらしたりしながら、藪北茶やコンニャクをつくる農家の暮らしと、ゆっくり隣り合って日々を過ごせる場所だと思うんです。天竜奥三河の山ふところで、自炊しながら数週間いても、飽きる前に発見のほうが先にくる、そういうぐあいの土地なんです。
でも、いちばんふしぎでいいなあと思うのは、花祭のことで、七百年以上ずっと途切れずに舞われてきた霜月神楽が、花祭会館に行けば面や衣装として目の前にある、ということなんですよ。国の重要無形民俗文化財に指定されているその祭りは、奥三河の信仰と暮らしが、今もちゃんと地続きであることを、静かに教えてくれるんです。
愛知県東栄町に泊まる
この場所の中身
この地に重なるもの
- 天竜奥三河
- 塩津温泉
- 東栄
- 池場
自然公園
温泉
駅