産地の仕事/観光・宿
宮城県 大崎市鳴子温泉
鳴子 こけし工人の町
Naruko Kokeshi Carvers' Town
まちとなりわい · TOWNS & TRADES
湯治場の坂道にこけし工人の店が点在し、木地を挽く音や色を差す手元を店先からのぞける。
この場所の物語
木を挽く音が、坂の途中のどこかから風に乗って聞こえてくるんですよ。鳴子の温泉街は坂に沿って細く長く伸びている町で、湯宿と湯宿のあいだに、こけしの工人の店が点々と混じります。轆轤で木地を挽く音も筆で色を差す手元も店先から見えますが、見せるためというより、明かりと風の通りのために開いているんです。
9月には全国こけし祭りがあって、招かれた工人が実演をします。絵付けを試す場も設けられて誰でも筆を持つことができ、鳴子系のこけしは首を差し込む形につくられているんですよね。だから回すと鳴るものがあり、そのために作られたわけでもないのに、みんな首をひねって確かめずにいられません。
大崎市の市街までは車で40分ほどで、そう遠くはない距離です。工人の高齢化が進んでいて後継を募る張り紙も出ていますが、湯治場の坂の途中に工房があるのは偶然ではないんですよ。湯に長く逗留する客がいたので土産の需要が先にあり、木地の材料になる山も近く、片方が欠けたら残らなかったでしょう。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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