祭事
石川県奥能登地方(輪島市・珠洲市・能登…
奥能登のあえのこと
Aenokoto Ritual of Oku-Noto
祭事 · Festival
見えない神を、家に招く。
奥能登の農家に伝わる「あえのこと」。
十二月。一年の収穫を終えた日。主が正装し、田へ向かう。そこにいる「田の神」を、自宅へ迎える。
神は、見えない。
それでも主は、客がいるかのように語りかける。どうぞ、こちらへ。風呂を召し上がれ。膳をどうぞ。ゆっくり、お休みください。
見えない相手に、ここまで丁寧になれる。それが、この土地の心だ。
二月、また田へ送り出す。
豪華な山車はない。群衆もいない。一軒の家のなかで、人と神が、静かに向き合うだけ。
2024年、能登は大きく揺れた。家を失った人もいる。
それでも、田の神を迎える暮らしを、人は手放さない。
ユネスコ無形文化遺産。