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この場所の物語
桟橋に降りると、まず安芸小富士のかたちが目に入ってくるんです。広島港から船で二十分ほど、瀬戸内海に浮かぶこの似島は、平地のすくない山がちな島で、海沿いの道をすこし歩くだけで、牡蛎いかだの浮かぶ湾の景色がふっと開けてくる。ふだんの暮らしの音が、波と風の音にそっと混ざっていくぐあいが、いいんですよね。
江戸の荷継ぎ港から、陸軍検疫所、ドイツ人捕虜収容所、そして原爆の野戦病院へと、この島はずいぶんいろんな顔を持ってきました。広島市似島歓迎交流センターは旧陸軍第二検疫所跡を再整備したもので、平和の散歩道を辿れば、似島慰霊碑や似島平和資料館にたどりつく。歩きながら考えるための島、というのが、すこしふしぎで、ほんとうにそうなんだなあと思うんです。
数日とどまるなら、ウエルカム似島で自転車や釣り竿を借りて、似島臨海公園のあたりまで足をのばすのもたのしい。荒神社の前で手を合わせて、安芸小富士から広島市街を眺めおろす。海の向こうにあの街があると分かっていることが、この島の静けさを、すこし特別なものにしているんですよね。
似島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 瀬戸内海
- 似島
自然公園
離島