魚介の料理
高知県
蒸し鯛
さちとあじ · FOOD & DRINK
鯛を丸ごと蒸して、おからをまぶす。祝いの席の大皿に据える。
この場所の物語
無いと宴が成り立たなかったものが、いまはめったに出てきません。30センチほどの鯛を背から開いて、味を付けたおからを詰め、姿のまま蒸します。おからには、豆腐、牛蒡、人参、葉にんにく、干し椎茸、卵を混ぜ、砂糖と塩と味醂と醤油で味をととのえます。
春野町では、鶏のミンチを入れるところもあるそうです。この土地では、宴会のことをおきゃくと言います。集まるのは、婚礼と神祭と正月です。人が集まる日には、皿鉢の一品として、これが据えられていました。1950年代までは、蒸し鯛が無いとお客にならん、とまで言われたそうです。
鯛とおからを一緒に口に入れると、たしかに旨い。ただ、そこへ至るまでに、ずいぶん手がかかります。だから近ごろは、食べる機会が減っているのだといいます。注文して出す家のほうが、いまは多いそうです。皿鉢の真ん中が空くと、宴のほうも少し形を変えていくのでしょう。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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