鍋・汁
青森県 八戸市
いちご煮
さちとあじ · FOOD & DRINK
ウニとアワビを潮汁に仕立てる。椀の中でウニが野いちごのように見えることによる名。
この場所の物語
苺は、もちろん一つも入っていません。椀の中の見え方の話なんですよ。鮑から出たものが汁を乳白色に濁らせて、そこへ黄金色の雲丹が浮かぶ。それが、朝露にかすんだ野いちごのように見えたのだそうです。青森県の八戸や階上のあたりに伝わってきました。
作り方のほうは、ほとんど何もしないに等しいんですよ。雲丹と鮑を水か鰹の出汁で煮て、醤油を少し落とす。そして上に、青紫蘇の千切りを散らすだけなんですよ。もとは浜の料理で、八戸のあたりの漁師が、獲ったものをその場で煮ました。雲丹も鮑も、当時はごちそうなどではなかったそうです。
いまは高いものなので、祝いの日のためのものになりました。旬は6月から8月にかけて、夏になります。名前の付け方のほうも変わっているんですよね。味でも産地でも作り方でもなく、椀を覗いたときに何に似ていたか、で名づけている。誰かが一度そう言って、みんながそれを使うことにしたわけです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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