島根県 海士町
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大人の島留学
「ないものはない」が、この島のキャッチコピーだ。 島根県、日本海に浮かぶ隠岐諸島の海士町。人口およそ2,200人。 コンビニもショッピングモールもない。 でも、必要なものはあ…
「ないものはない」が、この島のキャッチコピーだ。
島根県、日本海に浮かぶ隠岐諸島の海士町。人口およそ2,200人。
コンビニもショッピングモールもない。
でも、必要なものはある。海があって、仕事があって、人がいる。
大人の島留学は、20代の若者が3ヶ月から1年、ここで暮らして働く制度だ。
農業、漁業、まちづくり、福祉。島の「職」に関わりながら、自分の役割を見つけていく。
年間200名ほどが参加していて、そのまま住みつく人も少なくない。
移住でも観光でもない。なんと呼べばいいかよくわからない時間が、ここにある。
菱浦港に降りると、フェリーの汽笛がゆっくり遠ざかって、あとはしばらく、波の音しかしないんですよね。
松江から船で渡るこの中ノ島には、後鳥羽上皇が流された歴史と、小泉八雲が八雲広場のあたりで過ごした記憶が、ふだんの暮らしのすぐそばに置かれていて、なんだかすこし、ふしぎな時間の重なりかたをしている。天川の水は清水寺の境内から湧き続けていて、島の自給的な暮らしを、ずっと下から支えてきた水なんです。
「島まるごと図書館構想」という言葉があって、海士町中央図書館を核に、島全体を学びと交流の場として開いていこうとしている。キンニャモニャセンターで隠岐民謡キンニャモニャの名前を見かけたとき、この島が外へ向けて扉を開きながら、自分たちの根っこをちゃんとたのしんでいるんだなあ、と感じた。
島前高等学校の「島留学」で全国から学生が来ている、という話は、この島が単なる観光地でも、ただの過疎地でもない、という証明みたいなものだと思う。PC一台で仕事をする人も、神楽の祭事を追いかける人も、菱浦湾の景色をただ眺めたい人も、それぞれに「ここに来た理由」を見つけられる、そういう余白のある島なんです。
この地に重なるもの
- 大山隠岐
- 多井
- 宇受賀
- 菱浦