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この場所の物語
英虞湾に浮かぶ小さな島で、真珠筏が海面に静かに並んでいるんです。間崎というこの島は、1893年に真珠養殖が成功してから「宝石の島」と呼ばれるほど賑わったそうで、いまも当時の立派な住宅が道沿いに残っている。船で本土から渡ってくると、その家並みのつくりに、ふっと足が止まるんですよね。
間崎小公園に立つと、真珠筏ごしに御座岬が見えて、夕方の光がとてもやわらかい。すぐそばの海水浴場は波がほとんどなく、湾の水が驚くほど澄んでいて、泳ぐというより、ただ眺めていたくなるぐあいなんです。旧・間崎分校の校舎は閉じられているけれど、春には桜が咲く場所として、いまも島の時間の目印になっている。
ふだんの暮らしの音は、ほとんどが海と風で、それ以外はとても静か。住んでいる人の多くがお年寄りで、島はゆっくり閉じていく途中にあるのだけれど、その途中の景色が、ふしぎとうつくしい。1日1組だけ迎える鮨裕・禅のような店がぽつんとあるのも、この島の今のかたちを、よく言い当てているように思うんです。
間崎島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 伊勢志摩
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