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この場所の物語
竹芝から船に揺られて二十四時間、六日に一度しか便のない海の道の先に、その島はぽつんと浮かんでいるんですよね。海洋島というのは、一度も大陸とつながったことのない島のことで、だから父島には、ここにしかいない生きものがたくさん暮らしている。島ぜんぶが国立公園で、世界遺産でもある、というのは、考えてみるとなかなかふしぎなことです。
大村地区の集落をすこし歩くと、パッションフルーツやスターフルーツ、それからボニンコーヒーの名前を見かけるんです。ボニンというのは、かつて欧米系の人たちが入植したころからの島の呼び名の名残で、千八百三十年の入植、戦時の父島要塞、アメリカ統治、そして一九六八年の本土復帰、と、ずいぶん複雑な時間が、洲崎の飛行場跡あたりにそのまま残されている。
熱帯モンスーンといっても猛暑日はないそうで、中央山から二見湾を見おろすと、湾のかたちがやさしく弧を描いている。六日に一度の船というぐあいは、ふだんの暮らしの速度を、すこしゆっくりに整え直してくれるのかもしれません。短く滞在しても、しばらく住んでみても、遠くから訪ねてきても、この島のリズムにはみんな同じように出会うことになる、というのが、いいなあと思うんです。
港のいま
映像は東京都港湾局が提供するものです。運航の可否を決定するものではありません。最新の情報は運航会社にご確認ください。
東京都港湾局提供
父島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 小笠原
- 中央山
- 父島
自然公園
山
離島