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この場所の物語
高速船で石垣島から海を渡ると、空港も鉄道もない島に降り立つことになるんですよね。西表石垣の名のとおり、島の九割が亜熱帯の自然林で、浦内川のマングローブや、カンピレーの滝、ピナイサーラの滝といった水の景色が、海岸のすぐそばまで迫ってくる。古見岳やテドウ山を背負ったこの島は、ふだんの暮らしと太古の森が、ほんとうにすぐ隣り合わせなんです。
由布島へ水牛車で渡ったり、星砂の浜で砂をつまんでみたり、すこし足を延ばせば、古見のサキスマスオウノキ群落の板根に出会える。サトウキビやパイナップルの畑、カマイや島ダコの並ぶ食卓、アカマタ・クロマタ・シロマタという秘祭の気配。観光客として一日歩くのとも、しばらく宿に荷をほどいてみるのとも、また別の手触りがあって、いいなあと思うんです。
大原港や上原港から船を乗り継ぐ感覚は、ここを生活の拠点のひとつに考える人にも、はじめて訪れる人にも、ふしぎとおなじ呼吸でやってくる。人頭税やマラリア根絶の歴史を経て、今も森と海のあいだに集落がぽつぽつと点在している。それが、この島のふだんの顔なんだなあ、と思います。
西表島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 西表石垣
- 西表島
自然公園
離島