揚げ物
静岡県 静岡市
桜えびのかき揚げ
さちとあじ · FOOD & DRINK
駿河湾でだけ漁のある小海老を衣で束ねて揚げる。漁期が春と秋に分かれている。
この場所の物語
短い季節なのは、そうしないと無くなるからなんですよね。桜えびの漁は、年に2度しかありません。3月の半ばから6月のはじめまでと、10月の終わりごろから12月の終わりまでです。あいだの夏は産卵の季節なので、網を入れないんですよ。商いとして獲っているのは、駿河湾だけになります。
はじまりは1894年、由比の漁師が鯵を獲っていた日のことでした。そのとき、網が思いがけず深く沈んでしまいます。引き上げてみたら、桜えびが山ほど入っていたのだそうです。翌年から、これがこの土地の漁になっていきました。かき揚げは、衣で束ねて揚げるだけになります。
揚がると桜の色が濃くなって、皿の上でよく目立ちます。噛むと、海老の頭のほうの、すこし苦い香りが立ってくるんですよ。2018年の春は水揚げが記録のなかでいちばん少なく、秋は漁そのものを見送りました。いまは産卵の場に保護区を置いています。船の数も網を入れる回数も、自分たちで抑えているそうです。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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