魚介の料理
茨城県 日立市
海藻よせ
さちとあじ · FOOD & DRINK
海藻を煮溶かして固める。切ると、透きとおった中に筋が見える。
この場所の物語
糊に使われていた海藻が、いまは正月の漆の皿の上にいます。火にかけるととろみが出て、冷ますと固まる。この性質のほうが先に知られていて、昔は石鹸や接着剤として使われていたんですよね。茨城県の日立をはじめ、県北で食べられてきました。
使うのは、ことじつのまたやつのまたという海藻です。潮の満ち引きするあたりの岩に付く、高さ20センチほどのもの。茨城の鹿嶋から千葉の銚子まで、鹿島灘の沿岸で食べられてきた料理になります。
年末になると、銚子から商人が正月用にことじつのまたを売りに来ました。それで、この土地でも正月の膳に作られるようになったそうです。切ると、透きとおったなかに海藻の筋が見えます。味の濃いものが並ぶおせちのなかで、箸休めとして重宝されてきました。切り口の筋は、標本のようにも見えます。糊のために採られていたものが、いまは色と歯ざわりのために採られています。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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