魚介の料理
長崎県 島原市
いぎりす
さちとあじ · FOOD & DRINK
いぎす草を煮溶かして固める。切ると、中の具が見える。
この場所の物語
国の名とは、関わりがないんですよ。いぎす藻という海藻の、いぎすが訛ったものだそうです。乾かしたいぎす藻を煮溶かして、煮たり炒めたりした具を入れ、流し箱へ移して固めます。切ると、中の具が断面に見えます。長崎県の島原や雲仙に伝わるものです。
島原の乱のあと、幕府は復興のために四国の各藩から農民を移り住まわせました。その人たちが、有明海でも瀬戸内と同じようにいぎす藻が採れると知って、作りはじめたと考えられています。
かつては日常の食べ物だったそうです。いまは原料が高くなり、手間もかかるので、冠婚葬祭の席にだけ出るものになりつつあります。移された人たちが、選んだわけでもない土地で、見覚えのあるものを一つだけ水の中に見つけた。この料理が残しているのは、たぶんその話なんじゃないかなあ。海藻を一つ見つけたことが、400年の献立になりました。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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