鍋・汁
富山県 氷見市
ぶりしゃぶ
さちとあじ · FOOD & DRINK
寒鰤を薄く引いて湯にくぐらせる。脂が落ちて、身が縮む前に食べる。
この場所の物語
脂をわざと、すこし落としてから出します。料理の工夫はたいてい足す方向へ向かうものですが、これは減らす方向なんですよね。日本の冬でいちばん脂の乗る魚に対して、富山県の氷見と富山の台所は、湯に通してから出すことを選びました。
氷見の寒ぶりは、昔から力のある人や高い位の人への献上のものでした。いまも贈りものとして扱われていて、嫁ぎ先へのお歳暮に、実家から1本まるごと贈る嫁ぶりという習わしが残っています。船の上で冷たい氷水で締めるので、揚がったばかりのものはまだ硬直しておらず、身がこりこりしているんですよ。
しゃぶにするときは、刺身でも食べられるものを薄く引いて、煮立てた昆布の出汁へさっとくぐらせます。それを、ぽん酢などをつけて食べるんですよ。柚子や豆乳を使った出汁を出してくれる店もあるそうです。旬は12月から2月にかけてです。皆が求めてきたものを、あえて手放してみせる食べ方になります。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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