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この場所の物語
阿賀港から船で二十五分ほど、瀬戸内海に浮かぶ小さな島に情島というところがあるんです。花崗岩の岸壁が西側を縁取り、東に回ると砂浜がぽつぽつと現れる。八割が山という地形のなかで、半農半漁の暮らしと柑橘畑が、ほそぼそと続いてきたんですよね。
島の北側には軍艦日向の戦没碑、南には古墳時代の情島古墳と、中世の狼煙台だった火の釜が、ちかい距離で並んでいる。古墳と海賊の見張り場が同じ尾根にあるというのは、すこしふしぎな感触で、島がずっと海の道のうえにあったことを、しずかに伝えてくれます。
定期船は一日三往復、片道二百十円。ふだんの買い物や仕事をどこかの港町に置きながら、こちらでは柑橘の木と海をながめて過ごす、そんな時間のつくり方も考えられるんだろうなあと思います。瀬戸内のちいさな有人離島に降り立つという経験そのものが、遠くから来た人にとっては、もう旅の核になるはずなんですよね。
情島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 瀬戸内海
- 情島
自然公園
離島