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この場所の物語
久賀湾が馬蹄のかたちに切れ込んでいて、その内側に山がぐっと迫っているんですよね。田ノ浦港から島に入ると、平地のすくなさがすぐにわかる。山と海のあいだの、わずかな帯のような土地に、人の暮らしと信仰がぎゅっと重なっているんです。
旧五輪教会堂や浜脇教会、牢屋の窄殉教記念聖堂と歩いていくと、隠れキリシタンの長い時間が、今もふだんの集落の景色のなかに溶けている。禅海寺の格天井の絵や、恵剣寺にあるという寺坂信行の墓のはなしも、ちょっとふしぎな手ざわりで残っているんですよね。信仰のかたちがいくつも並んで、それぞれが静かに息をしている。
長浜椿原始林や亀河原椿原生林のヤブツバキは、誰のためでもなく、ただそこに在る。五島牛や車海老の産地でもあって、定置網と養殖の島でもある。週末だけの旅ではすこし足りなくて、何度か船で渡ってみて、ようやくこの島の輪郭がぼんやり見えてくる、そんなぐあいの場所なんです。
久賀島に泊まる
この場所の中身
島の上にあるもの
- 西海
- 久賀島
自然公園
離島