AURAの索引より 離島

壱岐島

island10km

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長崎県 / 壱岐市
この場所の物語

玄界灘の真ん中、九州と対馬のあいだに浮かぶ島で、博多からジェットフォイルで渡ってこられるんですよね。郷ノ浦港に着くと、入口に春一番の塔の立つ元居公園があって、ああここは風の通り道なんだなあ、と最初にわかります。島の南北はせいぜい17kmほどで、車で走ればすぐに溶岩台地の畑や、深江田原の広々とした穀倉地帯に出てしまう。

原の辻遺跡という、一支国の中心だったといわれる場所が今も100ヘクタール規模で残っていて、魏志倭人伝に書かれた島に自分が立っているというのは、ちょっとふしぎな感覚なんです。海上交易の中継地としての記憶が、地名にも港にも、いまの暮らしのなかに普通に混ざっている。海女漁や焼酎の蔵が、観光のためというより、ふだんの仕事として続いているのがいいんですよね。

壱岐湯本温泉は69℃の自噴泉で、仕事を終えた夕方に湯に入って、壱岐焼酎を一杯やって、また明日、というような時間の流し方ができる。印通寺港から唐津へ、郷ノ浦から博多へ、壱岐空港から長崎へ、と本土への線が複数あるので、暮らしの拠点をここに置きながら、ときどき出ていく、というやり方も無理がないんです。壱岐牛や麦焼酎を、土産ではなく日常の食卓にしてしまえる距離感が、この島のいちばんの手触りかもしれません。

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