鍋・汁
福島県 会津若松市
こづゆ
さちとあじ · FOOD & DRINK
貝柱の出汁に豆麩や里芋、きくらげを入れ、朱塗りの平椀で膳に添えて出す。
この場所の物語
山の中の会津で、祝いの席に出てくるのは海のものです。乾かした帆立の貝柱を水で戻して、その戻し汁で出汁を取ります。戻し汁のほうにこそ味が出るので、水は1滴も捨てません。豆麩、里芋、きくらげ、人参、糸蒟蒻。酒と醤油で、薄く味をつけていくんですよ。
会津塗の大平という椀に入れて、手塩皿という朱塗りの小さな皿に取り分けます。汁より先に、器のほうが目に入ってきます。料理を器に合わせて組み立てたように見えました。膳の上では、他の皿より高いところに置かれるそうです。この汁に限って、正式な席でもおかわりを言っていいことになっています。
豪華なものは出せないが、これなら何杯でもどうぞ。これはそういう意味なのだと伝わっています。海が遠いので、新鮮な魚は祝いの日でも揃いませんでした。だから乾物のほうで組み立てたわけです。無いものから作った献立が、この土地の晴れの日の顔になっています。
泊まるなら
一日では、たぶん足りない。
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